相続での戸籍収集

相続の手続きには必ず戸籍謄本の収集が必要です。これは第三者(金融機関や登記所など)に対して「すべての相続人がこれだけです」という証明をしなければならないからです。なぜ相続人の証明が必要かと言うと、もし一人でも遺産分割協議に加わっていなければその遺産分割は無効であり、無効である可能性がある手続きを前提に金融機関も登記所も行うことはあまりにも危険であるからです。そのため、相続人が誰と誰であるかを証明できる人にたいしてしか手続きをしてもらえません。そのためにも相続の手続きでも遺言書の作成にも戸籍についての知識が必要となってきます。

 

 

戸籍の種類

戸籍にはいくつかの種類があります。相続の場合は亡くなった方のすべての戸籍を揃える必要がありますので、相続に必要な戸籍の種類を把握しましょう。

 

戸籍謄本(戸籍全部事項証明書)

戸籍に記載されている人のすべての情報が記載されています。現在の戸籍は親と子を単位として記載されているため、親子3代で同じ戸籍に記載されている事はありません。(本人一人だけと言う事はありえます。)

 

除籍謄本(除籍全部事項証明書)

戸籍に記載されている亡くなったり転籍したりとすべて除籍になったのもを除籍謄本と言います。空っぽとなった戸籍と言えるでしょう。

 

改製原戸籍謄本

法律の改正などで戸籍の様式が変更となった場合、それ以降は新しい様式のものが戸籍となり、それまでの古い様式の戸籍は改製原戸籍として保管されます。明治に始まった戸籍制度ですが、今までに大きく5回の改製がありました。読み方は「カイセイゲンコセキ」ですが、お役所などでは「ハラコセキ」などと呼んで現在の戸籍という意味で使う「現戸籍」と区別している方もいらっしゃいます。

 

戸籍の附票

戸籍の附票は戸籍謄本に付随したもので、同一戸籍に記載されている人の住所が記載されます。もし戸籍はそのままで住所移転だけを繰り返された方であれば、その住所変更の経緯まで記載されます。戸籍の附票が必要な場合は戸籍謄本とは別に請求が必要で、手数料も決められています。また、戸籍の附票の保管期間は5年間と、除籍などとは異なり期間が決められています。

 

 

戸籍の作り方・入り方など

日本人が生まれたらまずは必ず親の戸籍に入ります。しかし、一生親の戸籍に居る人もいれば新たな戸籍が作られる人もいます。ここでは新たな戸籍の作り方、入り方などを把握しましょう。

 

入籍(新たな戸籍の作成)

戸籍に新たに入る事を入籍と言います。例えば、親の戸籍に入っていた人は結婚を期に相手方または新たな戸籍に入籍する事になります。養子縁組をした時もその養子は養親の戸籍に入籍する事になります。

 

転籍

現在の戸籍から別の場所に戸籍を移す事を言います。戸籍は日本国内であればどこでも移すことができるため、引っ越しの際などに戸籍も転籍する事が考えられます。

 

除籍

今まで入っていた戸籍を抜ける事を言います。亡くなった時や、結婚した時は親の戸籍から除籍となります。 ある戸籍の全員が除籍となると、その戸籍自体の名称は「戸籍」から「除籍」となります。

 

分籍

親の戸籍に入っている子は二十歳を越えると自分の意思で親の戸籍を抜け、自分の戸籍を作って入る事ができます。これを分籍と言います。

 

再生

戸籍に誤りがあった場合に訂正をするなどしても、訂正した旨は戸籍上に残ってしまいます。そんな時は戸籍の再生を行う事で誤りの履歴などがない戸籍が作られます。

 

改製

 法律の改正などで戸籍の様式が変更となることです。改製により古くなった戸籍は改製原戸籍となります。

 

 

 

戸籍の歴史

現在の戸籍制度に通じる戸籍は明治時代に始まりました。(それ以前はお寺などで管理されていたようです。) それから現在まで5回の改製を繰り返してきました。その改正の歴史を把握しましょう。

 

◆明治5年式:壬申戸籍 現在は取得でいない戸籍。

 

◆明治19年式:現在の戸籍とは異なり、戸主を中心とした親族が記載されている。

 

◆明治31年式:こちらも戸主を中心とした戸籍。戸主となった原因と日付が追加される。

 

◆大正4年式:戸主を中心とした戸籍。書式が変更となる。

 

◆昭和23年式:今までの戸主を中心とした家単位から夫婦と子の単位に変更。

  

◆コンピュータ化(平成6年):戸籍をコンピュータ化。縦書きから横書きの戸籍に変更。現在に至る。

 

 

戸籍の取り方

取得できる人

戸籍は市区町村へ届け出ることにより取得できます。取得できる人は本人、配偶者、直系尊属、代理人です。直系尊属のでも孫以下の人は場合によっては関係性を証明するために必要な書類(自身の戸籍など)を添付する必要があるでしょう。また代理人の場合は委任状が必要となります。取得の請求は備え付けの申請用紙に必要事項を記入して窓口に提出します。

 

手数料

戸籍の取得には手数料がかかります。手数料は大体450円〜750円というところですが、該当する市区町村へ問い合わせてみてください。

 

遠方の場合

戸籍は日本中のどこの市区町村におく事ができるので、必要な戸籍が遠方にある場合があります。その様な時は郵送で取寄せる事ができますが、一度、その市区町村に問合せをした方がよういでしょう。郵送の有無から手数料の支払い方法などが市区町村で異なります。現在はそれぞれの市区町村のホームページにて郵送手続きの方法が公表されているところも多くあります。

 

 

相続における戸籍の入手

相続の手続きでは冒頭でお話ししたように、「相続人がこれですべてである」という証明を行うため、亡くなられた方の出生から死亡までの戸籍をすべて取得する必要があります。除籍謄本はもちろん、転籍後のすべての戸籍や改製原戸籍もすべて途切れる事なく取得しなければいけませんし、明治時代の手書きの戸籍を読み解く事はとても大変です。

しかし、金融機関や登記所の担当者も重要な財産の管理のため、非常に厳しく戸籍を求めてきます。そして戸籍を集める事は手続き上に必要なだけでなく、相続人の方々にとっても重要な財産の分割のためには非常に重要な作業となります。

戸籍の収集は相続手続きの第一歩となりますし、遺言を作成する場合も非常に有効な資料です。戸籍の性質を良く把握し、頑張って収集していきましょう。

 

 

行政書士による戸籍の取得

戸籍は非常に重要な個人情報であるため、取得できる人の範囲はごく限られています。しかし行政書士は国家資格者として戸籍を職権で取得することができる権限を与えられれいます。そして、国家資格者としての信頼のみでなく、法律により明確に秘密保持などの義務が設けられています。

これにより相続手続き許認可手続き、事実に基づく書類作成などの際、戸籍謄本などを本人に代わり取得・収集することが可能です。

 

 

戸籍収集サポート

戸籍謄本の収集はなかなか面倒です。亡くなられたかたのお住まいのあった自治体で全てを取得することができるケースは稀であり、多くの場合が複数の自治体にて請求が必要です。また古い戸籍であれば読み取ることも難しくなり、そもそも相続人が誰であるか判断がつかないという場合もあります。当事務所では戸籍収集の代行を通して相続人の確定のお手伝いをさせていただきます。不明な点や不安な点があればお気軽にお問合せください。

 

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