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日記20151110渋谷と世田谷のLGBTに関する取組みについて

平成25年11月5日よりLGBTのための取組みが施行されました。渋谷区は「パートナーシップ証明書」の発行、世田谷区は「パートナーシップ宣誓」の制度です。施行以前では渋谷のパートナーシップ証明書が大きく取り上げられ話題となっていましたが、世田谷も同様にLGBTのための取組みが行われ、実際の施行された日の手続きは、渋谷は1組(2名)、世田谷は7組(14名)だったとのことです。(当日の報道での人数で、もしかすると実際の人数とは異なるかもしれません。。。)さて、この渋谷と世田谷の取組について、ネット上の各所でその違いについて説明されています。私もこの取組みには興味があるので、現時点での思うことを書いてみます。あくまで思ったことですので、手続きや法的解釈なの違いなどを網羅して案内しているわけではないのでご注意くださいませ。

 

 

<渋谷と世田谷の違い>

それでは軽く、渋谷と世田谷の違いを書いてみます。渋谷は「パートナーシップ証明書」の発行です。発行する書類は「証明書」です。何の証明かといえば、LGBTではあるが夫婦に準ずる扱いがなされるべきカップルであることを証明するものです。

世田谷区については「パートナーシップ宣言」であり、この宣言をしたカップルは「パートナーシップ宣言書受領証」という証書が発行されます。

 

これだけの説明ではあまり違いが分からないのですが、渋谷区はこのパートナシップ証明書について「条例」で定めています。世田谷区はというと「要綱」です。

 

 

<条例と要綱とは>

条例と要綱の違いですが、条例という言葉は何となく聞いたことがある方も多いでしょう。条例とは渋谷区などの地方自治体がださめる法律のようなルールで、法律が国会で定められるように、条例は渋谷区議会の議員の多数決によって決められます。

要綱とは聞きなれない言葉ですが、条例などのルールを実現するための手続き上のマニュアルのようなものです。この要綱は議会の多数決で決めるわけではなく、あくまでマニュアル的なものですので、現場にて決められます。

 

この条例であることと要綱であること私としてはとても大きな違いだと思います。条例は議会で決められます。議会にて条例を決めるのは選挙で選出された議員です。国民に義務や罰則を科すことは簡単にはできません。そのためには選挙で選ばれた国会議員が国会にて法律を決めることでしか成り立ちません。これと同じように、条例は選挙で選ばれた区議にて決められますので、パートナーシップ証明に関して権利を定めると同時に義務や罰則も定めることができます。

 

要綱は選挙で選ばれた区長が定めるものとは言え、権利や義務や罰則を定めることはできません。これができてしまえば区長の独裁が可能になってしまうかもしれません。あくまで要綱は現場のルールです。

 

 

<渋谷は「今」、世田谷は「今後」>

さて、渋谷と世田谷が条例と要綱であることを前提とし、個人的には渋谷は現在の同性カップルのためのフォロー(かつ未来のための取組み)であり、世田谷は未来への布石であると感じます。

 

現時点で同性カップルの婚姻は法律では認められていません。同性なら婚姻届けを出さなくても、事実婚という形態が認められています。事実婚では婚姻届けを出す正式な婚姻と全く同じ扱いではないにしろ、ある程度は法律上でも夫婦として認められます。しかし、同性カップルではこの事実上の婚姻も認められることはありません。

 

 

◇渋谷区の「今」

そこで渋谷区はパートナーシップ証明の発行を決めました。条例の内容は渋谷に住んでいる人や、働きに来ている人や、役場の人はパートナーシップ証明が発行された人にを夫婦と同等の立場として配慮しなければならないとしています。また、従わない者に対しては区が勧告を行ったり、従わなければその者の名前などを公表するとまで条例には盛り込まれています。

名前の公表の是非などは賛否あるようですが、渋谷区はそこまで突っ込んだ条例になっているということです。

 

これは、同性カップルには法律での婚姻の道が開かれていない現在、条例でその穴を埋めるべく定められたものです。条例ではパートナーシップを「男女の婚姻関係と異ならない程度の…(略)社会生活関係をいう。」と婚姻に準じた関係であると定め、その二人にパートナーシップの証明書を発行するのです。これは今現在の問題をできる限りで解決しようという「今」の制度であると思います。


その代わり、条例ではフォローしきれない点を公正証書にて賄うという、利用者にも負担と覚悟を求めてあります。条例は地方自治体でのルールなので、それより上位の国の法律に反するルールは決めることができません。そのため、パートナーシップとして渋谷区が認めたとしても、夫婦としての義務が自然に発生するわけではありません。また、条例で勝手に定めるわけにもいきません。その点を「任意後見契約」と「共同生活をおくる上での合意」を結ぶことで補ったのです。

 

(なお、余談になってしまいますが、法的な夫婦により近づくためのには合意契約書の内容を更に工夫したり、お互いに遺言書を作成するなどをお勧めいたします。)

 

 

異性のカップルであれば婚姻届けの提出のみで義務や権利がもれなくついてきますので、同性カップルがパートナーシップとして認められるには苦労とお金が必要となってしまいますが、それでも渋谷区では条例にてパートナーシップを婚姻に準じた関係として、同性カップルの現在をフォローしたものと思います。

 


世田谷は「今後」

それでは世田谷区の宣言はどうでしょう。こちらは「今」をサポートすることはあまり感じられません。パートナーシップ宣言はあくまで宣言です。区長に対して行ったカミングアウトについて、区長が確かに宣言を聞きました、と証明するだけです。要綱なので権利も義務も罰則も決められないため、宣言を行ったメ具体的なリットは現時点でありません。また、同性カップルの定義について、人生のパートナーという表現にとどまり、住所も同居でなくても良さそうです。そのため、渋谷区と異なり、婚姻に準じた関係である同性カップルに対する取組みというよりは、もっと広い意味での取組といえるでしょう。


なぜ、世田谷が「今後」に向けた取り組みであるかといえば、ただの宣言で終わってしまうのであれば特に意味はありません。世田谷区に対して宣言したことでメリットななければ、特にカミングアウトせずとも暮らしていける同性カップルも多数いることでしょう。それでもパートナーシップ宣言をする意義があるとすれば、やはり世論や議会への訴えかけでしょう。たくさんの同性カップルが宣言をすれば、議会も動き、渋谷区のような条例が定められるかもしれませんし、条例が多くの地方自治体で定められれば、最終的には法律の改正にもつながるかもしれません。

 


<最後に>

同性カップルが最終的にの望むことは法律により同性同士の婚姻は認められることなのでしょう。もしそうであればやはり地道に世論に訴えかけていかなければならないのでしょう。同性カップルの婚姻を認めることは良くないことだと考える人もたくさんいることです。マイノリティにはいつも酷で険しい道が待っているものですが、新たな権利を勝ち取るには過去においてもそうだったのだと思います。しかし、渋谷区や世田谷区のパートナーシップ制度はその第一歩としてとても有効に利用できるのではないかと思います。本来保守的な行政の側からのアプローチですから利用しない手はないでしょう。

個人的な希望としては、同性カップルの権利の獲得につき、利権の対象とされてしまうことなく、本当に、真に必要だとしている方々の声が届くことで制度の改正がされていけば良いなと思います。

 

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代表行政書士 豊島史久

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