相続する不動産を探す(土地家屋、私道や名寄帳などなど)

相続財産のうち主なものは預貯金などの現金、そして不動産(土地と家屋)です。相続手続きを行う場合、亡くなられた方がどのような財産を所有していたかをハッキリさせないといけませんが、個人の持つ財産をそれが親族であっても把握するのは大変な作業です。
こちらでは不動産についての調査の方法をいくつかご紹介いたします。特に「私道」などあまり縁の無いように思われるかもしれませんが、相続手続きにはかなりの割合で私道についての相続が関わってきますので、注意が必要です。

 

 

<基本的な探し方>

登記事項証明書(登記簿謄本)を取得する

相続財産に不動産がある場合、必ずその不動産の登記事項証明書を取得してください。登記事項証明書は昔は「登記簿謄本」と言っていた書類で、土地や家屋についての権利関係が記載されているものです。必ず取得して欲しい理由は、当然亡くなられた人の不動産だと思っていたものが実は借り物であったり、別の誰かとの共有物であったりする可能性があるためです。その場合は相続に大きな影響を及ぼしますので、必ず全部事項証明書の取得を行ってください。

 

取得する場所:

法務局(支局や出張所でも可)

※どこの法務局(支局や出張所)でも全国どこの土地の登記事項証明書を取得することが可能です。しかし、下記に記載します、地番が分らない場合には出向く法務局が限定されますのでご注意ください。

 

 

事前の準備:

土地であれば「地番」、建物であればその土地の「地番」と、わかれば建物につけられた「家屋番号」を調べておきます。また交付には手数料はかかります。

 

※「地番」とは住所のようなもので住所とは異なる、土地それぞれにつけられた番号です。例えば「A市B町二丁目13番1」とある場合「13番1」とある部分が地番です。ちなにみこの地番に建っている建物の住所は「A市B町二丁目6番地3号」等とされている場合があり、地番と住所は違う事にご注意ください。

 

※地番が分らない場合はその土地を管轄する登記所に行けば「ブルーマップ」というものがあるので、それより調べる事ができます。ブルーマップは一般的な地図の様なものですので視覚的に探すことができて便利です。注意点はその土地を管轄する登記所(法務局の支局、出張所)でなければ置いてないため、ご注意ください。

また、個性資産税の通知などにも地番が記載されていますので、ご覧になってみてください。

 

 

法務局で取得する手続き

法務局では指定の申込用紙に不動産の所在や地番や家屋番号を記載し、窓口に提出します。窓口に提出した後は大体10分〜15分くらいで書類が交付されます。交付されたら手数料が分りますので、同じ建物内に印紙売り場があり、そこで印紙を購入し、窓口にて交付された登記事項証明書と引き換えます。

 

 

 

登記事項証明書を読む

登記事項証明書を見慣れない方や、権利関係が複雑な場合はどのようにして読むのか分らない場合が多くあります。簡単に説明すると、、、

 

・表題部:土地や建物の面積などの基本的な事項が記載されています。

 

・権利部(甲区):所有権に関する記載がされています。誰の所有の不動産かはこちらを確認してください。

 

・権利部(乙区):所有権以外の権利に関するものが記載されています。こちらは抵当権である場合が多く、所有権以外に権利がなければ乙区自体が作成されていません。

 

 

 

<更に詳しく調べる>

名寄帳を取得する

名寄帳とは固定資産税を払うべき不動産についてのリストです。なぜ名寄帳を取得するのかと言うと、相続人が把握できていない亡くなられた方の所有する不動産を見つけることができるためです。このように書くと「お父さんは生前、隠れて不動産なんで所有してないよ」なんて思わるかもしれませんが、名寄帳を取得する理由は隠れ資産を見つける為でなく「私道」にある権利を探すためであることが一番の目的です。

 

 

私道とは

私道とは大きな通りに出るために造られた道路で、役所が所有する土地ではなく、私人が所有する土地です。

 

私道(基本).jpg

例えばこのような場所の場合、左の道路は大きく市が所有するものです。AさんからFさんは生活するために(家を建てるためにも)道路が必要ですが、この大きな市道に出るために自宅の目の前の道路を利用しています。その自宅の目の前の道路は一見して普通の舗装がされた道路ですが、実は「私道」である可能性が高いのです。図では袋小路ですが、通り抜けできる道でも私道である可能性があります。

 

このような私道は一般的には周りのAさんからFさんが所有していますが、その所有の形態が大きく2種類あります。

 

@持合い方式

これは古い時代に私道の所有を決めた場合に見かけられます。

私道(持ち合い).jpg

 

私道の部分をいくつかに分け、それぞれを持ち合うことで所有します。大抵は自宅のすぐ前の土地ではなく、向こう側や離れた場所を所有しています。

 

 

A共有方式

新しい土地では共有である場合の多く見られます。

私道(共有).jpg

 こちらは私道をひとつの土地として周りの方々で共有して所有します。

 

 

 

名寄帳の取得

 

・市役所、都税事務所で取得する

名寄帳は市役所、23区では都税事務所で取得します。

 

・準備するもの

本人確認書類

相続人であることを証明するもの(戸籍謄本など)

 

 

 

名寄帳における注意点

注意@

名寄帳は単有名義の土地(一人で所有する土地)と共有名義の土地(複数人で所有する土地)は別々の用紙で交付されます。通常は名寄帳を請求すれば請求した名義の不動産の分をすべて交付してくれますが、市区町村によっては共有名義の土地は地番が分らなければ出せないとか、代表者の名前を伝えないと交付されないなど、例外的な対応がされる事もあるので注意が必要です。また、担当者のミスで共有名義の名寄帳が交付されなかった、、、なんて事もあり得ますので、請求の際に共有名義の不動産についての取扱をしっかり確認することをお勧めします。

 

注意A

名寄帳は請求した市区町村の範囲内のみが記載されますので、隣の市区町村について調べたければ改めてその土地の管轄の市区町村に請求をしなければなりません。

 

 

私道と無道路地の調査

私道の場合での注意点として無道路地である可能性です。無道路地とは建物を建てることができない土地であり、現に建物が建っている土地であっても今後は建物を建てられない土地である場合があり、このような土地を再建築不可物件と呼んだりします。これは私道である場合はより危険性が高く、また無道路地は評価額にも影響がでますし、何より建物が立てられないということは土地を活用する点で大きな障害です。私道の調査の場合は無道路地であるか否かは特に注意すべきです。

無道路地(再建築不可の土地)と相続財産

 

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亡くなられた方の不動産を調べることは簡単なようで、実は慎重に行わなければならないのもです。もし、亡くなられた方の不動産に調査漏れがあれば、遺産分割協議等で不動産の帰属が決定しても、漏れてしまった不動産は亡くなられた方の名義のままとなってしまいます。そして何代か先にその不動産が発見された時には相続人数十人の共有状態となってしまっていた、、、 なんて事になると手がつけられません。

当事務所では相続財産である不動産の調査や価額の評価など、相続人関する手続きを承っておりますので、お気軽にご相談ください。

 

 

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