日記20150202 練馬支部講習会にて講師をしてきました

先々週の1月24日(水)に練馬支部の社会事業部が主宰する相続と遺言の講習会の講師をして参りました。支部の無料相談会などには定期的に参加していたのですが、講習会の講師を任されるのは初めてのことでした。今回はその模様をお伝えいたします。

 

 

<講習会場の様子>

講習会は光が丘の区民センターで行われました。練馬支部の社会事業部で練馬区内の公的施設にて定期的に無料相談会や講習会が行われますが、1月は毎年、光が丘の区民センターで開かれております。当日はあいにくの雨であり、練馬区でも霰が混じるようなとても寒くあいにくの天気となってしまいました。講習会にお集まり頂く方はご高齢の方も多く、天気荒れるとお出かけができなくなってしまわれる方もおり、当初の参加人数より減ってしまうことが通例でした。私も講師をするのであれば大勢の方に聴いていただきたいと思っておりましたので、どうか皆様ご来場くださいと願っておりましたが、さすがにこの冷たい雨ではお出かけは難しかなとも思っておりました。

 

支部の社会事業部の講習会には無料相談会もセットになっており、講習会のあとに希望者は行政書士の無料相談を受けることができます。この無料相談は講習会とセットということもあり、大勢の方が希望されます。そのため、相談を受ける行政書士もその人数だけ集まります。だいたい毎回10名以上の行政書士が集まるのでですが、これはとても贅沢なことだと思います。なかなか無料でこれだけの人数が、しかも定期的に集まることも珍しいので、練馬区民の方はどうぞご利用ください(笑) 無料相談を希望する全員が納得できるまで1対1での相談を受けることができますのでお勧めです。

 

講習会は2時からですが、講習を聴きにきてくださる方は早い方で20分前くらいから会場入りしてくださいます。今回の参加希望者は25名ほどでした。光が丘では毎年このくらいの人数だったと思います。当日は冷たい雨でどの位の人数が集まって頂けるか心配でしたが… ほぼ全員、20名程にお集まり頂きました。席がガラガラでは寂しいなと思っていましたが、たくさんの方に座って頂き、講師冥利に尽きるとはこのことです(笑)

 

 

<講習の内容>

 講習の内容は遺言書の書き方の基本的なことを話して欲しいと部長より事前に言われていましたので、すごく基本的なことではあるけれど、遺言書を作成するのに必要不可欠な情報を最小限に絞り、お話ししました。この「最小限に」というところがポイントで、講習の時間は1時間です。1時間というのは相続と遺言についてを話すにはとてもとても短い時間です。しかし、講習を聴く側としては、法律の話しを1時間以上続けて聴くことはなかなか大変です。そのため、1時間という時間でいかに分り易く話し、また少しでも遺言のことを分っていただくには、情報を最小限に絞る必要があり、その代わり丁寧に伝えることを徹底しようと思いました。

余談ですが、法律の専門家の講習はやたら難しかったり、法律用語や解説をダラダラと述べるだけであったり、退屈なものも多くあります。(これは法律の専門家だけでなく、学校や予備校の先生などでもありますね)本当にあなたの話しを聴く人に対して伝えたいの?と疑ってしまいます。専門家が専門家に対して講義をするならまだしも、一般の方への講習なのでそれなりの講習の仕方というものがあります。今回私は以下のような点を最も注意いたしました。

 

@聴かれる方を見る、テキストを棒読みしない、ゆっくり話す。

A話す内容はテーマとなる「遺言書の書き方」であることを理解してもらうこと。

B聴く方が迷子にならないよう、講習の全体の内容や流れを把握してもらうこと

C法律の条文や判例をあくまでも基礎とし、条文からでは読み取れない実際の問題点をまじえること。

 

 私は行政書士となる前は一般企業で新人教育のためのカリキュラムを作成したり、講師などもしていました。その経験は講師を行うことについてとても大きな知識となっておりますので、上記の@〜Cはどの様な講習にもあてはまると自負しております。もし講習をされる機会がある方は参考にしてみてください。

 

@は自分の発信したいことはテキスト棒読みでは伝わりません。話すこととテキストをどのような関係とするかは良く考慮する必要がありますが、作成したテキストを読むだけなら配布して各自読んでもらえば良く、講習とする意味はありません。少なくとも「聴いて良かった」と思ってもらうには生きた言葉で話さなければなりませんので、テキストを読むだけの講習は良いとは思いません。そして話し方は自分がゆっくり話していると思う速度の更に二割遅く話す位が良いと思います。聴く側は始めて聴く単語、言葉もたくさんあります。少しでも租借できる時間、疑問をもつ時間を持ってもらうためにもゆっくり話すことは必要です。

 

Aは講習のテーマを最初に把握してもらうことで私が何を話すか知ってもらい、話す人と聴く人との共通の意識を作り出します。これによりお互いに少しだけ信頼関係が生まれ、私の話しを良く聴いて頂けます。講師の中には最初の雑談がやけに長いと思っていたら既に本題に入っていた、なんていう話し方をする方もいらっしゃいますが、明らかにお互いに損な話し方です。

 

Bはテキストを作成したり、話す内容を考えたりした講師自身はどのような流れとなっているかは当然に把握していますが、お集まりいただいた方々はどんな流れで話しをするかは全く把握していません。そのため聴きながら迷子になってしまわれる方がいらっしゃいます。そうするとその後ずっと話しに戻って来ることができず、講習に参加した意味がなくなってしまいます。

まずは初めにどのような講習をするのかの大きな流れを話します。今回は大きく4項目の話しをしましたので、その順序と、その話しをする意味を軽くお伝えしました。そして各項目が話し終ったときに前の項目のおさらいと、次の項目との関係性を話しました。また、話しの途中でも必要に応じて先の話しをおさらいし、県警性を強調します。ひとつひとつの単語の意味が分っても全体の中の関係性として理解しなければ正しい遺言書を書くことができません。1時間の話しをひとつの話しとして理解して頂くためには関係性の理解は非常に重要です。

 

最後のCですが、@〜Bのようにゆっくり話し、関係性をおさらいしていれば1時間はあっという間です。そのため、先のように情報はできる限り最小限に絞る必要が出てきます。しかし、条文や判例の話しだけだと味気ないですし、他の講習などに参加されたことがある方や、ご自身で勉強されている方には物足りない内容となってしまいます。そして、実は今回の講習の裏テーマとして心の中で決めていた「自筆証書遺言の作成は実は難しいのである」ということも感じて頂ければとも考えていました。このことより私が相続や遺言の実務を行ってきた経験を少しずつですがまじえて話しました。私の経験といっても特別なことは話してはいませんが、実際に経験したことを元にしていますので、少しでもお聴きになられた方に実感として伝わっていれば幸いです。

 

 

<講習会の感想>

私自身、今回の講習会においては、時間内に話すべきことをしっかり話せましたし、先の@〜Cも踏まえることができましたので、まあ合格点かなと思っております。講習に来られた方々の感想もとてもうれしいないようばかりで、「何度か講習会に参加した中でも一番良かった」と仰っていただけた方もおりました。これらの感想は素直にうれしいですね。

 

行政書士という仕事は法律の専門家として公言しております。しかしまだまだ世の中には認知されておらず、一般の方には行政書士がどのような仕事をしているのかを知らないという方々ばかりです。私が思うに行政書士は法律の知識を活かしたサービス業であると考えておりますし、法律の知識を遍く伝えて行く使命があると思っております。サービス業との考えには他の先生方には与すことができなと仰られるかもしれませんが、私はそう考えております。そのため講習会という場で少しでも内容を理解いただき、それを喜んでいただけることは私にとって大変な喜びです。

 

講習会という形式での仕事は皆様のご希望があればこれからも当然に継続して行きます。講習会を通じて新たな理解、新たな疑問、新たな懸念の発生を促すことができればと思います。発生した理解、疑問、懸念は次のステップにつなげていくことが可能であり、そうすれば更に新たな理解が待っています。そのような講習、また講習に限らず、そのような仕事が続けられたらと改めて確認させていただいた講習会でした。

 

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