「お客様の要望は?」
お客様とお会いした後に必ず思う事があります。「自分の対応はお客様のご要望に添えていただろうか」そして「これからもお客様のご要望に添えた対応ができるだろうか」
お客様のご相談内容は多種多様です。私の事務所は相続や遺言書が中心ですので、多くはその事が相談内容です。そのため、当然に相続や遺言書については一般の方よりは詳しいとは自負しております。しかし、ただその知識を相手に伝えるだけで満足いただけるわけではありません。お客様のご要望を的確に察知し、サポートしていかなければなりません。
しかし、これがなかなか難しいのです。
無料相談会などのお客様の対応であれば基本的にはその場での相談と回答となりますので、お客様が相談したい内容をしっかり把握する事を努力し、そしてそれに対しお答えすればご満足がいただけると考えております。もちろんこの作業にも難しい事はあります。相続や遺言書のことはあまり詳しく無い方でしたら何を相談して良いのかも分らない方もいらっしゃいます。そのような方へ何を知りたいのか?何に困っているのか?を私の方から先まわりして質問してあげたりする必要があります。
その質問も的外れだったりする事もありますが、相談にいらしたお客様と一緒に手探りで真意に近づいて行く事で問題が解決される事があります。
それでは実際に私に相続手続きを依頼されてきた方はどうでしょう?こちらの方も基本的には無料相談と同じで質疑応答を繰り返し、お客さまの要望の真意に迫っていきます。しかし、無料相談と違うところはお客様が望むサポートの範囲の可能性が非常に大きいところです。
お客様のご要望が、相談だけなのか?手続きのすべての代行なのか?そして、お客様がどれだけ相続や遺言書を理解されていらっしゃるのかも悩みどころです。何を質問して良いのかも分らないのではないか?、ある程度知ってらっしゃるのかな?など。これらを綿密にお客様と打ち合わせをする事ができれば良いのですが、お客様が遠方の場合やお忙しい方であればそれにも限りが出てきます。
実はお客様の要望を簡単に理解するための方法の答えはまだ出せていません。今はお互いのコミュニケーションを取らせて頂き、またその都度要望を伺わせて頂き、少しずつ理解を深めあう事に努力をするしかありません。これがお客さまにとってストレスとなってしまう恐れがありますが、しかし最終的にお客様のご要望に添える事と信じてやるしか無いと思っております。
この問題はあと20年、30年と行政書士を続ければ解決するのでしょうかね?難しい問題です(笑)今度先輩の行政書士の先生に会った時にでもこの事を聞いてみたいと思います。
相続は人生の中であまり発生する事の無いイベントです。しかし、亡くなられた方の財産を残された者が引き継ぐと言う重要なイベントであり、また亡くなられた方と同様に相続手続きにも個性があります。私の先輩の行政書士の先生はこう仰いました。「今まで相続の手続きをたくさんやってきたが、どれ一つ同じ相続なは無かった」と。私もこの言葉を重く受け止め、それぞれに個性がや思いがある相続をひとつひとつにベストを尽くしてサポートして行きたいと思います。