宅建業免許申請の注意点

不動産屋となるためには宅地建物取引業の許可を受けなければなりません。しかし、宅地建物取引業免許(宅建業免許)の申請は指定の申請書に必要事項を記載し提出するだけではできません。指定の添付書類により許可を受けるための要件を満たしている事を証明しなければなりません。また、宅地建物取引業免許の申請以外の協会への登録や宅建主任者の登録・変更など、別途の手続きが必要となります。

 

こちらでは申請のための詳細をご案内いたします。申請の流れや概要はこちらをご覧ください(宅地建物取引業免許申請(宅建業免許)


 

  • 欠格事由

以下にご紹介する欠格事由に該当する方は許可を受ける事はできません。もし該当する方は該当しなくなってから申請をしてください。
 

◆5年間許可を受けられない方

・免許不正取得、情状が特に重い不正取得行為又は業務停止処分違反をして免許を取り消された場合。
・免許不正取得、情状が特に重い不正取得行為又は業務停止処分違反をした疑いがあるとして免許取消処分の聴聞の公示をされた後、廃業などの届出を行った場合。
・禁固以上の刑又は宅地建物取引業違反等により罰金の刑に処せられた場合
・免許申請5年以内に宅地建物取引業に関して不正又は著しく不当な行為をした場合。

◆その他、免許を受けられない場合

・成年後見人、保佐人又は破産手続き開始の決定を受けている場合。
・宅地建物取引業に関して不正又は不誠実な行為をする恐れが明らかな場合。
・事務所に専任の取引主任者を設置していない場合。

※上記は個人申請の場合は申請者、法人申請の場合は法人、役員、法定代理人、政令使用人すべてに対して該当します。

 

 

  • 宅建業免許の有効期限と免許の更新

申請をして許可を得た場合、その免許の有効期限は5年です。この5年とは免許が出た日の翌日から数えて5年です。免許を継続したい場合は5年毎に更新の手続きをしなければなりません。更新は期限の90日前から30日前までに行わなければなりません。更新の際にも必要書類等を集めなければならず時間と手間がかかるため、手続きは十分な時間の余裕を持って行う事が必要です。

 

 

  • 宅建業免許の要件

宅建業免許を取得するために特に重要な要件じゃ「事務所の形態」と「専任の取引主任者の設置」です。こちらは宅建業免許の申請前に満たしておかなければならない点ですので特に注意が必要です。

 

<<事務所の形態>>

事務所は以下の様なものでなければなりません。

『建物として物理的にに宅建業の業務を継続的に行える機能をもち、社会通念上も事務所として認識される程度の独立した形態を備えている事が必要』
 

※原則として一般の戸建て住宅やマンションの集合住宅の一室(一部)、同一フロアに他の法人等と同居したり、仮説の建築物を事務所とする事は認められておりません。もし事務所について不安がある方は当事務所までご相談ください。

 

<<専任の取引主任者>>

事務所には必ず「専任の取引主任者」が必要です。取引主任者とは宅建試験に合格し、宅地建物取引主任者登録をした人です。しかし、必ず必要となる取引主任者とは「専任の」取引主任者です。
 

◆「専任の」とは

専任の取引主任者となるためには以下の点を満たすことが必要です。

①常勤性…当事務所に常に勤務すること

②専任性…専ら宅建業の業務に従事すること
 

もし取引主任者が他の会社の取締役や役員、会社員などにも従事している場合や、通勤をするのに困難な程離れた場所に住所がある場合等は常勤性や専任性があるとはみなされず許可が受けられませんので、他に適する取引主任者を用意する必要があります。
 

※専任取引主任者は従業員5名に1人以上の割合で設置しなければなりません。6名が働く事務所であれば2名以上の専任の取引主任者が必要です。
 

※専任取引主任者に欠員が出て不足が生じた場合は2週間以内の補充が必要となります。
 

※専任の取引主任者が以前に他の宅建業に従事していた場合、宅地建物取引主任者登録の名簿に以前の勤務先が登録されています。この度の宅建業許可申請で勤務先が異なる場合は以前の勤務先の欄がが空欄となっている状態にしておかなければなりませんので、宅建業許可申請前に宅地建物取引主任者登録の変更をしておく必要があります。

 

 

  • 申請のための必要書類

宅地建物取引業免許の許可を受けるための申請には以下の書類が必要となります。

(都知事免許・新規※許可換え含む・更新の場合)

 

◆法定書類

・免許申請書

・相談役及び顧問、5%以上の株主・出資者等の名簿

・略歴書(代表取締役、取締役、監査役など)

・専任の取引主任者設置証明書

・宅地建物取引業に従事する者の名簿

・専任の取引主任者の顔写真貼付用紙

・宅地建物取引業経歴書

・資産に関する調書

・誓約書

・事務所を使用する権限に関する書面

・事務所付近の地図

・事務所の写真

 

◆身分証明書(代表取締役、取締役、監査役など)

 

◆登記されていない事の証明書(代表取締役、取締役、監査役など)

 

◆代表者の住民票 ※個人申請のみ

 

◆履歴事項全部証明書 ※法人申請のみ

 

◆決算書の写し ※法人申請のみ ※継続法人のみ

 

◆開始貸借対照表 ※新規設立法人のみ

 

◆納税証明書 ※継続法人のみ 

 


 

  • 免許通知を受けた後 〜供託金もしくは保証協会への加入〜

 免許の通知を受けたあとも行わなければならない事があります。それは営業保証金の供託もしくは保証協会への加入です。

不動産を扱う宅建業は取り扱うもの価値が大きいため、万が一の事故のための保証として事前に一定の額のお金を供託、もしくは保証協会への加入をしなければ免許証を交付されません。

 

<<供託>>

供託は法務局へ事前に一定の額のお金を預け、万が一の事故のために備えておくものです。供託の金額は以下の通りです。 

   ◆主たる事務所…1000万円

   ◆従たる事務所…500万円 

手続きは法務局にて行い、免許通知があってから3ヶ月以内に行わなければなりません。また、廃業などした場合は手続きを行う事で供託金を取り戻すことが可能です。

 

<<保証協会への加入>>

供託金は上記のように高額です。そのため、保証協会に加入する事で加入に関する金額を納める事で供託金を支払う必要がなくなります。保証協会は以下のふたつが指定されています。 

   ◆(公社)全国宅地建物取引業保証協会(ハトのマーク) 

   ◆(公社)不動産保証協会(ウサギのマーク) 

こちらはどちらかに加入する事で供託金の1000万円をする必要はありませんが、協会への加入等には150万円〜170万円程必要ですし、月々に会費など必要です。しかし、宅建業のための様々なサポートも用意されています。
 

保証協会の手続きにも申請等の手続きが必要です。申込から加入までは日数がかかりますので宅建業許可の通知が届いてから手続きをしていては開業が遅れてしまいます。宅建業許可申請と並行して保証協会への手続きを勧める事がお勧めです。

 

  • 宅建業許可申請サポート

宅建業許可申請は時間と手間がかかり、またいりいろな注意点があります。開業のための準備の片手間で行うと不許可となったり、申請準備が進まない事もあるでしょう。当事務所では申請者が本業の準備に専念できるよう最大限のサポートを致しますのでお気軽にご依頼、お問合せください。

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